映画「グレイマン」は2022年7月22日にネットフリックスで公開されたアクション映画です。
監督はアベンジャーズシリーズを多数手がけたルッソ兄弟で、アクションシーンはもちろん、登場人物ひとりひとりに焦点を当てた丁寧なキャラクター像が作られている作品でもあります。
この記事では映画「グレイマン」の個人的な感想や考察について書いていきたいと思います。
目次
映画「グレイマン」 あらすじとライアン・ゴズリング×コート・ジェントリーの感想
〈あらすじ〉
ある裏情報を掴んだ男。目的のためならどんな方法も辞さないタフな請負人が、彼に賞金を懸け、世界中のプロたちを差し向ける。
ライアン・ゴズリング×コート・ジェントリーは最強
映画の登場人物のは、それぞれ独自の魅力とカリスマ性を持っていて、キャラクターはもちろんですが、それを演じる俳優たちによって大きく左右されます。
『007』のジェームズ・ボンド、『ボーン』シリーズのジェイソン・ボーン、『ミッション: インポッシブル』のイーサン・ハント、『ジョン・ウィック』のジョン・ウィック、『マッドマックス』のマックス・ロックタンスキー、『ダーティハリー』のハリー・キャラハン…
どの人物も素晴らしいですがその中でも、私が今一番かっこいいと思う男はライアン・ゴズリング、そして彼が演じるコート・ジェントリーです。
ライアン・ゴズリングが演じるコート・ジェントリーがかっこいいのか、コート・ジェントリーを演じるライアン・ゴズリングがかっこいいのか、鶏が先か卵が先かみたいになってしまうのですが、とにかくライアン・ゴズリング×コート・ジェントリーが最強だということは間違いありません。
男の矜持
CIA工作員のコート・ジェントリーは、映画『グレイマン』の主人公で、過去の父との記憶や体験を背景に、並大抵ではない強い精神力を持っています。
任務や敵対する人物との度重なる試練に直面した際、その強い精神力が彼の強さの根っこにあることが感じられます。
しかしその反面、戦いの最中に心配して様子を伺うクレアに対して「フツーの木曜日だ」といって安心させる、優しくてチャーミングな一面もあります。
戦闘中のこのチャーミングさは鼻につく感じのものが多いのですが、映画『グレイマン』では戦闘シーンが本格的すぎて「そんな余裕あるの、大丈夫?」と心配になります。
そして、こんな時にこそ余裕を見せられる「男の矜持」、つまり「男としての自信や誇り」を、ライアン・ゴズリングが演じるコート・ジェントリーに感じるのです。
映画「グレイマン」 クリス・エヴァンスの悪役を考察
クリス・エヴァンスの悪役
ロイド・ハンセンはCIA本部長が雇った男で、目的のためならどんな非合法な手段も厭わない、常軌を逸した危ない男です。
悪役となるロイド・ハンセンを演じたクリス・エヴァンスは、アベンジャーズでのスティーブ・ロジャース / キャプテン・アメリカ役がかなり定着していますが、近年ではディズニー映画「バズ・ライトイヤー」 の主人公バズの声もやっていたり、意外とアクション映画以外の出演も多いです。
アベンジャーズ以前の映画「ファンタスティック・フォー」では炎を操る特殊能力者ジョニー・ストーム / ヒューマン・トーチを演じるのですが、この時のお調子者の感じが「グレイマンの」ロイド・ハンセンの役柄に活かされているように感じます。
身長も歳も近い
クリス・エヴァンスが悪役を演じるのを初めて見たのですが、気が短くて衝動性が強く、狂っている感じが、これまで彼が演じてきたヒーローの印象とは全く違っていて引き込まれました。
もしかしたらクリス・エヴァンス自身はアベンジャーズのスティーブ・ロジャース / キャプテン・アメリカの世間的なイメージをこの悪役を通して払拭したかったのかもしれないですね…それくらい迫真の演技だったと思います。
クリス・エヴァンスとライアン・ゴズリングの身長はほぼ同じで年齢も1歳違い、体格はクリス・エヴァンスの方が良い感じですが、それによって二人の拮抗した戦闘シーンがよりリアルに感じられます。
映画「グレイマン」 ビリー・ボブ・ソーントンの演技力に注目
安心して観られる
ドナルド・フィッツロイは、服役中だったシックス(主人公のコート・ジェントリー)をグレイマンに勧誘した元CIA本部長です。
ドナルド・フィッツロイを演じたビリー・ボブ・ソーントンが、映画「グレイマン」のようなバリバリのアクション映画に出るのは珍しいのでとても期待していましたが、それ以上に楽しませていただきました。
ビリー・ボブ・ソーントンのバリバリの戦闘シーンはありませんが、60代後半になる彼のしぶい男らしさが映画の節々で観ることができます。
ビリー・ボブ・ソーントンの演技力
『スリング・ブレイド』や『チョコレート』やなどのヒューマン映画、『バッドサンタ』や『ラブ・アクチュアリー』などのラブ・コメディ映画、『アルマゲドン』などのSF超大作映画に多数出演している歴史があるだけあって、演技がうまくて引き込まれました。
ビリー・ボブ・ソーントンは、その独特の演技スタイルで知られていて、彼の演技はアクの強さと繊細さを兼ね備えた演技として定評があるようです。
様々な役柄を演じ分けることができて、冷酷な悪役から愛嬌のあるキャラクターまで幅広い役をこなすことができるところも魅力ですね。
映画「グレイマン」 ダヌシュのラストシーン間際にしびれる
主役でもおかしくない
アヴィク・サンはロイドが各地から呼び寄せた人物の一人で、格闘戦を得意とするプロの仕事人です。
映画「グレイマン」を観た時点ではアヴィク・サン役を演じたダヌシュのことを知らなかったのですが、格闘シーンがキレッキレで「誰だこの人…」と思って強く印象に残っていました。
アヴィク・サンは主人公コート・ジェントリーとその相棒ダニ・ミランダと2対1で戦うのですが、結構優勢な戦いをしていて、最後の方でデータチップを手にしてダニ・ミランダと戦うシーンも、最終的には勝っていました。強すぎ…
しかし、心には彼なりの正義を持っていて、雇い主たちの卑怯な行いを見限り、データチップをダニ・ミランダに渡して戦いの場を去るのでした。
かっこいい…彼が主人公でも全然いいです。
というより、この映画の主要キャラクターは全て主役級の配役です。
ダヌシュに何があった
そのイメージが強いまま「クローゼットに閉じこめられた僕の奇想天外な旅」を観たのですが、あまりにも違う役柄に驚いてしまいました。
2019年公開の「クローゼットに閉じこめられた僕の奇想天外な旅」から約三年後に映画「グレイマン」が公開されたのですが、約三年の間にダヌシュに何があったの?と感じるほどです。
映画「グレイマン」は個人的にはとても面白い映画だったのでで、続編「グレイマン2」の製作も?…原作はシリーズものなので、その可能性は高いのではないでしょうか。
今後もダヌシュのキレッキレのアクションと演技を見られることに期待したいところです。
まとめ
映画「グレイマン」の感想と考察|シリーズ続編にも期待、について書かせていただきました。
ちなみに、元CIAロンドン支局長を務めていた女性エージェントのマーガレット・ケイヒル(アルフレ・ウッダード)も、しびれるほどかっこよかったです。
マーベルシリーズを数多く手がけたルッソ兄弟が監督しているだけあって、すべてのキャラクターがいい味を出しています。興味のある方は是非、映画「グレイマン」を観てみてください。
ご覧いただきましてありがとうございました。